EVENT REPORT

つくるだけではダメだった!
後継者としての理念浸透成功ステップ

つくるだけではダメだった!後継者としての理念浸透成功ステップ

1995年に福岡市で創業し、今や数多くの有名企業と取引をして、ウェブコンサルティング分野で全国にその名をはせる株式会社ペンシル。後継者の倉橋美佳氏は、企業理念づくりから着手したものの全く浸透しない現実に打ちのめされ、それでも次々と施策を繰り出して見事に浸透を図り、近年はDX経営を実践しています。具体的にどんなことを行い、どう変化していったのか、倉橋氏が赤裸々に語ってくれました。

(聞き手:企業理念ラボ代表 古谷繁明)

この記事は、2024年12月4日にTHE KEGO GLUB by HAPPO-ENで開催した企業理念ラボ主催のサロンイベント「つくるだけではダメだった!後継者としての理念浸透成功ステップ」のレポートです。一部公開ができない発言は割愛している旨、ご了承ください。

お時間のない方は下記から興味のあるトピックを選んで読んでいただくこともできます。

この記事の目次

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20周年にあたり企業理念を作って、経営者デビュー

古谷

今回は倉橋さんが後継者として理念の浸透に苦労したお話を中心に伺ってまいります。まずは会社とご自身の紹介からお願いします。

倉橋

ペンシルは1995年に福岡市で創業して、今年31期を迎えました。インターネットのホームページを作るところから始めて、現在はいろいろな会社のウェブビジネスのご支援をしていて、スタッフ140名ほど、売上25億円程度になります。福岡本社で国内に5か所、海外に2拠点展開し、経済産業省さんからダイバーシティ経営企業100選に選ばれました。私は24歳でペンシルに入社し、2016年に代表になりました。

古谷

今回は倉橋さんが完璧な資料を作ってこられているので、資料に沿ってお話を進めていただければと思います。

倉橋

私は2014年に取締役COOになり、会社が2015年に20周年を迎えるのにあたって企業理念の作成に取りかかりました。それまでいろんなメッセージを出していましたが、企業理念はなくて、初めて「インターネットの力で世界のビジネスを革新する。」という理念ができました。

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衝撃のサーベイ結果…エンゲージメント40の“ヤンキー校”

古谷

倉橋さんがおひとりで考えられたのですか。

倉橋

いえ、経営のボードに近いメンバーと何時間も議論して、試行錯誤の末に作りました。でも、作った当初は自分でも覚えていないぐらい全く浸透しなくて…。まあ、「企業理念を作ったら、会社がうまくいくらしい」という話を聞いて、そういう思いで作っただけだったので(笑)。

古谷

そんな噂が流れてきたんですか。

倉橋

そうです、経営者としてやるべきことを考えたときに、理念がいるらしいと聞いたので作りました。でも、知られても覚えられてもいないし、作った本人もおぼろげな状態で。それから20周年を迎えて、2016年に私がCEOになり、創業者はボードから完全に外れました。

強烈な創業者の後を継ぎ、私は社員の代表として社長になったつもりでした。どうやって会社として生き残っていくかを考え、従業員の意見を聞き、評価制度の刷新などに着手して。そして、2017年に初めて従業員満足度調査を導入すると、理念浸透のスコアが2.8ぐらいと全然浸透してなくて。さらにショックだったのは、エンゲージメントスコアが40.9だったんですよ。これは偏差値なので、偏差値40というと、学校に入れるか入れないかみたいな状態で…。

古谷

たしかリンクアンドモチベーションのサーベイ結果で、偏差値40はヤンキー校状態ということですよね(笑)。

倉橋

はい、すごいショックだったんですよ。私はみんなの代表として先頭きってやるわよと思ってたところが、全然人気がなく、かつ理念浸透もしていない現実を目の当たりにして。サーベイ結果は会社に対する通知表という位置づけなのですが、私が社長に就任して1年経ち、いろいろ改革して、いい会社になってるつもりだったのにかなり数値が悪くて…。

私は会社が継続する仕組み、社長もどんどん交代できる仕組みを作りたいと思っていました。会社の資源は人・モノ・金といいますが、私はそこに情報・時間を追加して、この5つを標準化していけば続く仕組みができると考え、どんどん標準化を進めました。でも、最終的に人だけは標準化できていないなと思ったんですね。標準化するために理念浸透が必須というイメージだけがあったものの、浸透しないし機能しない。ダイバーシティ経営の推進をしていたけど、どちらかというとサービス的な感じになっていて、評価制度もちゃんとした制度やルールがない状態で、何とか創業から20年やってきていた。それで従業員満足度を取ってみたら、思ったよりもめちゃめちゃ低い数値で、標準化していこうと思ったときには壁だらけでした。

古谷

この時点で従業員は何人ぐらいですか。

倉橋

100人ぐらいでした。理念浸透と行動規範の策定をちゃんとして、行動規範と評価を紐付けて、次のステップとして働きがいの創出にも取り組みました。

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経営陣の意識統一から始めて、社内報をスタート

古谷

こういうお考えは勉強されたんですか。

倉橋

私はもともとウェブのコンサルタントとして案件を担当する役割しかしたことがなく、経営なんて全く分からなかったので、まずしっかり勉強しました。いろいろ考えたとき、何事も言語化はすごく大事で、とにかく言葉を丁寧に伝えようと思いまして。例えば、働きがいって何かをみんなが統一して話せるようにしたり、理念も空で言えて、どういう意味なのかまで紐付けて説明できたりするようにするべきだと思い、いろんな言葉の定義をしていきました。

そんな取り組みの中で生まれた3つの秘密兵器があります。最初は「ペン知るん。」という社内報です。それまで朝礼でみんなに話をしたり、全体の会議などはやっていたけど、社内報という形で発信したことはほぼなかったんですね。2019年12月から本格的に運用し始めて、情報発信に「いいね」を押せるものでリアクションを把握しました。この中で、理念浸透を目的としたメッセージの発信を丁寧にしました。あとは社員からのコメントに全部返信をしています。今は月におよそ30本弱の記事があがります。私からはもちろん、各部のマネージャが投稿したり、 各拠点のメンバーがランチスポットを紹介したりと、ありとあらゆる情報がここにつまっています。

古谷

社長就任は2016年で、偏差値40が2017年、そこからいろいろ試行錯誤されて、2019年に社内報を始めたと。

倉橋

ミーティングを開いたり1on1をやったり、評価制度も作ったりといろいろやったのですが、スコアは上がらなくて。社内報を始めてポンとハマった感じがありました。

 

 

スコアは2017年の40.9から今は67.3まで上がりました。2017年から2019年まで丸2年は40台をさまよって、社内報をしっかりやり始めた頃にポンと上がっています。このときにどういうステップで上がったかというと、最初は執行役員やボードに近いメンバーでさえ理念を言えない状態だったところから、2年くらいかけて意識の統一を図りました。例えば、会社の将来をどうしていくか、サステナブルな会社にするにはどこを仕組み化しないといけないのか、いろいろな制度を整備したりするところで2年ぐらい経った感じです。

古谷

整備を進めていたんですね。

倉橋

実際に評価制度を刷新し導入したりしていましたが、結果が出るまではすごく時間がかかって。ポンと上がったときは、最初に部長クラス、その次に係長クラスの数値が上がって、実はスタッフ数値の上がりはすごく遅くて、順番に上の方から浸透させていったことによって、今はスタッフも上がってきました。

この2年間で、最初はボードメンバーや執行役員の意識を統一するところから行い、やっと情報発信をする準備ができて社内報で発信を始めた感じでした。

古谷

倉橋さんは順番が大事だと感じられたのですか。

倉橋

それまでも全体に対して発信してはいたんですけど、全然聞いてもらえる状態になかったので、最初に聞く土壌を作ることが大事だなとすごく感じました。

古谷

上から順番に伝わっていった方がやりやすくなると。

倉橋

社内報も単に発信するだけじゃなくて、部門や年次や役職などでリアクションや閲覧率などのデータ分析をすると、社内報の閲覧が低いチームはモチベーションが低いという相関が出ているんですよね。ということは、見てもらって伝わるようになれば、数値が上がってくると考えて、見たくなるように工夫しました。例えば、その部署のメンバーや取り組みを紹介することで、自分たちに関わることだから読んでもらいやすいとか、それで習慣付けをして閲覧率を増やしたりしました。発信したときに届く状態をどう作るかというのはすごく気を付けながらやりました。

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理念と行動規範の浸透にオリジナルゲームを活用

古谷

倉橋さんをトップとして、理念を浸透させるチームがあったのですか。

倉橋

基本的にはマネージャーがフィードバックするという運用方法でやっていました。フィードバックする内容はすり合わせをしっかりして、メンバーにどういう内容でどんな話し方をするかといったことまで細かく丁寧にやりました。スコアが高いときは放任ですが、そうじゃないところに関しては結構べったりはりついて、分析から一緒にしていました。あとは、理念や行動規範を浸透させるために、オリジナルゲームを作りました。

古谷

オフィスを訪ねたとき、いくつかのゲームを見せてもらいました。

倉橋

ゲームは20個ぐらいあります。単純に行動規範の言葉を覚えるものから、実際に体験して自分たちの業務とどうつながるのかを考えるものもあって、チームビルディングはもちろんマインドセットも含めてやることを徹底しています。

古谷

少し詳しく説明してもらえますか。

倉橋

「ハンバーガーを作ろう」ゲームは、基本的にトヨタ生産方式の工程を学ぶもので、ロスを出さずにどうやるかというものです。作業分担して何人かで作るとき、情報のパスの仕方が悪いとムダが出たり、ハンバーグを焼く工程が追いつかなくて不良品ができちゃったりする。部署間連携やチーム連携などを学んで、私たちの行動規範の中にある「自他の理解者」と紐付けています。最後の振り返りで、明日から会社のためにどういう行動ができるかを考えます。

古谷

必ず理念や行動規範に紐付いていることを意識しているのですか。

倉橋

どのゲームをやろうかなというとき、行動規範の中のこれとこれに該当するという対照表を作っています。チームのテーマに合ったゲームをやって、これは大事だと認識したり、5つの行動規範の中でマネージャーが今重視している順位を当てるゲームで、意識をすり合わせて対話をするきっかけを作ったりしています。

古谷

そもそも社内でどうやってゲームを作ったのでしょうか。

倉橋

こういう研修ゲームはいろいろあるので、それを参考にしながら、愛着を持ってやってもらうために、自分たちでアレンジしました。

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目標管理は数字ではなく行動規範を追いかける

古谷

3つの秘密兵器の1つが社内報、2つ目がゲームでした。3つ目を教えてください。

倉橋

マネジメント指南書です。マネージャーの負担を減らすために、指南書をまとめました。例えば、伴走面談のやり方では、トークの例などを細かく書いてます。もちろんそれぞれのマネジメントスタイルがあっていいと思うのですが、任せてしまうとズレたり、それが上手じゃない人もいるので、そこで何を話してほしいか細かく設定することでマネージャーの支援になると思って作っています。こう言われたら、こう返すというスクリプトを用意していて、いつでも学べる状態で、どうすればうまくいくかという情報を全部伝えている感じです。

古谷

倉橋さんが作られたのですか。

倉橋

いろんなところで受けた研修を思い返して、アレンジして作り変えてやっています。自分が学んだことはそれで終わるんじゃなくて、ちゃんとアウトプットしてつなげるようにすれば、それだけで会社の資産になると思っています。

管理職になる人は仕事ができる人で、マネジメントができるとは限りません。私自身も仕事自体はさばけるけど、マネジメントは全然経験がなくて、改めて勉強して実践してみたら、スタッフの心持ちが変わるのを体験して、これは良いなと感じました。

古谷

手応えがあったところを落としていったんですね。

倉橋

皆さん目標管理シートを作っていると思うんですけど、うちの場合は、部署では売上や粗利の目標がありますが、昔から個人には売上目標を課していなくて、行動規範で何かアウトプットすることを徹底しています。コンパスシートという目標管理シートで、行動規範に合わせてどんな行動をするかを設定しています。例えば、「最速の革新者」だったら、クライアントに対して提案書を3つ出すみたいなアウトプット目標にして、個人がやったかどうかが明確になります。

古谷

目標を必ず行動規範と紐付けて設定して、具体的に何をやるのかを書いてもらうと。

倉橋

行動規範が50%評価にあたるので、しっかりやらないとスコアが上がらない、そもそも評価が上がらない状態になっています。残りの50%は、成果です。クライアントワークなら、クライアントさんと成功事例を作れるか、ひとりで案件を進行できるかといったことが成果目標に入ります。

古谷

成果目標も数字ではなくて、定性目標なんですね。数字でやるところが多い中、数字でやらないのはどうしてですか。

倉橋

私たちの仕事は長くお付き合いしているクライアントさんが非常に多くて、伴走型でやっていて、クライアントさんが求めているものはそれぞれ全く違います。自分たちの売上目標を作ってしまうと、クライアントさんが求めてないものまで販売しないといけないようになると思ったので、あくまでもクライアントさんが目標としている成果を一緒に追い求めようと、私が社長になる前からやっていました。

こんな感じで、社内報とゲーミフィケーション、マネジメント指南書などを作って取り入れることで、先ほどお見せしたような目標を達成していきました。

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個人のビジョンと会社のビジョンを一致させていく

倉橋

私たちは「働きがい」という言葉を定義しました。「仕事のやりがい」は仕事に達成感や貢献感があるか、「働きやすさ」は環境として働きやすいか、「人のつながり」はコミュニケーションのところです。「人とのつながり」は特に重要で、この3つがそろえば働きがいが高い状態が作れると思い、この3つをおさえて働きがいを創出することに決めました。

 

古谷

しっかり定義されたのですね。

倉橋

シックスヒューマンニーズという人が潜在的に持つ6つのニーズがあって、そのうち成長・進化・貢献をおさえることが大事だと思っています。もともとブラックな働き方をしていた会社ですが、働きやすさを重視して残業を減らしたり制度を作ったりしてきました。そこにコロナが蔓延して、これから仕事って何だろうと思ったときに、会社と自分は対等で、働きやすさもやりがいも高い会社づくりをしたいと考えました。2025年に30周年を迎え、次のビジョンとしては、個のビジョンと会社のビジョンを一致させることに取り組んでいきたい。将来その人がどうなりたいかという個のビジョンと、会社がどうなっていきたいかというところを一致させていきたいと思っています。

古谷

変化のスピードが早いですね。コロナまでは働きやすさの環境を整えて、やりがいや成長は2021~23年で取り組み始めています。

倉橋

 

2020年の春ごろから情報発信するようになって、実際に会社のスコアがどんどん上がって、熱量が上がっていくことがよく分かったんですよね。ここまではずっと低迷して、どれだけやっても全然変わらないと思っていたけど、2020年2月の25周年を迎えたときのスコアが48.3だったことから社内報の発信にすごく力を入れた。コロナで対面のコミュニケーションを諦めるしかなく、そのときに社内報を徹底してやると数字がポコッと上がり、この5年間でみんなの考え方を統一するとかメッセージングをそろえるところに注力できたのは大きかったと思います。

古谷

発信を頻度高くやっているわけですね。

倉橋

コロナ禍には社会全体が不安で、会社が何をしてくれるのかと期待されている状態だったので、そこにちゃんと返答しました。サーベイに自由記入欄を設けたら、ありとあらゆる要望がきて、それに対して私が全部返信していきました。問いかけに対して、私はこう考えてます、こういう考え方が行動規範に合っているのではないかとか、一つひとつ丁寧に返信したことで、考え方自体が細かく伝わったと思います。

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ワークテック×モチベーションマネジメントでDX経営

古谷

2017年の100人から、今は何人になりましたか。

倉橋

140人ほどになりました。働き方自体を変えて残業をなくした分、スタッフを増やしたり、属人的な仕事を切り離してメイトさんというパートタイマーの方々に担当してもらったりしています。

20周年を迎えた2015年からダイバーシティ経営によっていろんな人の働き方の支援をして、2020年からはDX経営を打ち出してやっています。私たちの仕事は労働集約型で、どうやって付加価値を上げようかと考えたときに、1つは徹底的にテクノロジーを活用するワークテック、もう1つは魅力的な人材を作るモチベーションマネジメントがあり、この2つの融合をDX経営と定義しています。

人の気持ちの状態をスコアリングすることを大事にしていて、モチベーションやウェルビーイングなどのスコアを見ながら、働きがいの創出やマネジメント人材の育成につなげています。

古谷

視覚化、定量化、数値化のツールを積極的に活用されていますね。

倉橋

そうですね、ここは感覚でやりたくないと思っていて、口だけなら何とでも言えるけど、ちゃんとスコアで一人ひとりの状態を確認しています。

性格のデータは16パターンあって、入社時のマッチングはもちろん、入社後も半年に1回性格判断をして、人の得意なことや組み合わせを考えたりしています。ウェルビーイングのスコアはケアルールを決めていて、例えば要チェックが3カ月続いた人にはワンオンワンや人事から声かけをしたりして、関係値が改善しない場合は部署を異動したり仕事内容を変えたりしながら、その人が活躍できる場所を一緒に探します。

古谷

仕事の効率化も進めていますね。

倉橋

はい、メイトさんと呼んでいるパートタイマーの人たちが30人ほどいて、例えばメルマガの原稿のチェックや定例のレポートといった細かい仕事を分業でやってくれています。社員じゃないとできない仕事と切り分けて効率化しています。メイト制度を導入したことで時間外労働を65%削減できて、品質向上にもつながりました。

ほかにも、みんなラップトップを使ってディスプレイにつなげられるようにしたり、会議のときに視線を合わせられる配置にしたり、スタンディングなどいろんなスタイルで仕事ができるようにしたりと、細かなことを積み重ねています。あとはチャットボットを導入して、みんなが何時間残業しているかを毎日見られるようにして、早めに業務の抑制や分担ができるようにしています。

古谷

本当にいろんなことをされていますね。

倉橋

業務のことで言えば、コンサルの型に合わせてフォーマットを準備していて、効率的に成功体験を積めるようにしています。人の成長にも力を入れていて、就業時間のうち年間100時間を研修や勉強会など自己研磨に利用できるようにしていて、ランチタイムに大きな会議室で動画を流して学べるようにしたり、社内のシニアスタッフをはじめ誰でも得意分野に関する講師になってもらったりしています。

ほかにも、ペンシルキッチンといって夕方に部署持ち回りで料理をふるまって交流したり、国内外のどこの拠点で働いてもOKにしていたり、仕事にゲーム感覚を取り入れたり、フリーアドレスで席ガチャをしたりと、とにかく刺激があふれて、モチベーション高く楽しく働ける環境づくりをしています。

古谷

偏差値40台のヤンキー校から、怒涛の施策によって、本当にいい会社になりましたね。

倉橋

理念浸透2.8から今はかなり浸透していて、エンゲージメントの偏差値も26.4pt上がった状態なので、私たちがいろんなことをやってきたのは本当にメリットしかないと思っています。離職率もぐんと下がりました。これからもいろいろなことにトライしていくつもりです。

古谷

倉橋さんが社長を引き継がれてから怒涛の改革に取り組まれて、具体的な施策一つひとつも今日参加された皆さんのヒントになったと思います。言うことや考えることは簡単ですが、実際に実行を重ねたペンシルさんは改めて素晴らしいと感じました。

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【質問】理念浸透には、トップダウンかボトムアップか

古谷

ここからは、ご参加の皆さんからの質問にお答えいただきます。

質問❶

理念の浸透方法にはトップダウンとボトムアップがありますが、それぞれのメリットとデメリットについて教えてください。

倉橋

私は一般の社員から上がっていったので、ボトムアップの力はすごく大事だと実感しています。ただし、そもそも発する言葉がズレていると、ボトムアップでは大いにズレる可能性があると思って。一番変わらないといけないのは経営者で、スタッフに変われというのは違うなと思い、私はまずトップダウンで自分たちが変わろうと考えました。

古谷

フィードバックや対話のところで、ボトムアップを取り入れられましたね。

倉橋

はい、積極的に意見をもらってきました。私たちの場合、最初は意見も出ない状態だったので、最終的にスコアが上がってから、かなりボトムアップというか各現場に任せるという順番で進めました。

質問❷

強烈な創業者の後を継ぐのは大変だと思います。だからこそ、企業理念を作ろうと思われたのでしょうか。

倉橋

そうですね、強烈な創業者の発するメッセージには強さがありました。自分たちの売上目標はなく、クライアントを成功させるという目標設定などは共感性が高くて、それを実行するための考え方ややり方もすごく豊富でした。ただ、いろんな言葉があるので、経営陣から離れれば離れるほどその言葉が届きにくくなり、100人前後の組織になったとき、これではいけないなという体感があったんです。

いろいろな言葉を統一し、誰でも同じように話せるように言語化することが組織を飛躍させるために重要だと考えて、たまたま創業者が引退する前のタイミングで理念を作ることになりました。ビジネスモデルも会社の方向性も、もともと創業者から生まれたもので、それを言語化して、みんなに同じように伝えていけるようにしました。結果的に離職率も下がって、やはり必要なことだったと実感しています。

古谷

倉橋さん、素晴らしいお話をありがとうございました。

「企業理念ラボ」には、

企業理念の言語化や浸透策の
事例が豊富にございます。
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企業理念ラボにちょっと相談してみる。 | 企業理念ラボ 理念を作ったその後に、9割の企業が直面する「“浸透の壁”」を乗り越える具体的な方法と事例を解説

株式会社ペンシル 

倉橋 美佳さん

ペンシル入社後、通販サイトを中心にサイトの企画運用・プロモーション設計・運用等、総合的なWebコンサルティングに従事。サイト分析ツール「スマートチーター」を自社開発。2014年、台湾を皮切りに、東南アジア圏へのクロスボーダーEC事業支援を開始。2016年、代表取締役社長、及び、台湾現地法人「台灣朋守有限公司」の総経理に就任。2020年からは、テクノロジーの力で雇用者を支援し、付加価値を向上させる「DX経営」を実践し、社内外のDXを推進。昨今は、事業と社会課題解決の連結を図り、多様なコンサルティング事業を展開しながら、ペンシルグループ全体のWebコンサルティング事業を率いている。

会社情報

社名
株式会社ペンシル
代表者
代表取締役社長CEO 倉橋 美佳さん
本社所在地
福岡市中央区天神1丁目10-20 天神ビジネスセンター15F
従業員数
140名
設立
1995年2月
事業内容
ウェブコンサルティング、ウェブプロモーション、ウェブマーケティング、アクセス解析、越境EC支援(海外発送・輸出代行)
会社サイト
https://www.pencil.co.jp/
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